日本と聖母マリアの間には、摂理的な深い関係がある。

　　　　　　ヌベール司教フォルカード神父は、ルルドに行った折に、聖母を目撃して有名になった、

　　　　　　ベルナデッタに会って、ヌベールで修道女となることを熱心に勧めた。

　　　　　　そして、ベルナデッタの召し出しに決定的な影響を与えた。

　　　　　　　フォルカード司教は、若い頃（２８歳）、日本再布教のため那覇に２年間滞在していた。

　　　　　　そして、長崎上陸を図ったが、長崎奉行・徳川幕府に阻止された。

　　　　　　　それでも捲土重来（けんどちょうらい）を期して、日本語の勉強を続けた。

　　　　　　病を得てフランスに帰国した後も、日本布教への夢と情熱は、天に召されるまで終生変わらなかった。

　　　　　　　そんなフォルカード司教にとって、「長崎でキリシタン発見」のニュースは、「ルルドで聖母が

　　　　　　ベルナデッタに出現した」という人智を超えた奇跡に続く、驚愕（きょうがく）の奇跡であったに違いない。

　　　　　　私たちは、さらに、摂理的な深いつながりを知って、驚く。「キリシタン発見」のプチジャン神父は、

　　　　　　長崎奉行所役人の厳しい監視の目をかいくぐって来た潜伏キリシタンに、答えて、こう言っている。

　　　　　　「私は教皇ピオ九世に遣わされて日本に来た」　

　　　　　　　　ピオ九世は、ベルナデッタが１０歳のときに、「聖母の無原罪」を教義として宣言していた。

　　　　　　フォルカードの後任ヌベール司教は、ベルナデッタに自筆を書いてもらい、ピオ九世に届けている。

　　　　　　　フォルカード大司教は、明治政府のキリシタン迫害を憂い、日本に信教の自由を実現するために、

　　　　　　一度ならずフランス政府に働きかけたり、プチジャン司教にアドバイスを行なったりしている。また、

　　　　　　フォルカード大司教が、ヌベール愛徳修道会の来日のきっかけを作った事は、よく知られている。

　　　　　　「事実は小説よりも奇なり」と言うが、驚くようなルルドと日本つながり。

　　　　　 　 　　　　　　　　　　　目下、突貫工事中。